人工腎臓センター
人工腎臓センターは血液透析や血漿交換など、様々な血液浄化療法に取り組んでおります。
本来腎臓で行われる老廃物の排泄などの調節は、腎臓の機能が正常の10%以下に低下すると適切に排泄されなくなり、尿毒症や水分過多による心不全などの症状が出る危険があります。
こういった場合に代替治療としてあるのが透析療法です。
透析療法には「血液透析」と「腹膜透析」の2種類があります。
●血液透析…人工腎臓のフィルターを介して血液から老廃物や水分の除去をする治療。医療機関で治療を行う透析療法。
●腹膜透析…お腹の中に透析液を入れ、腹膜を使って老廃物や水分の除去をする治療。自宅でできる透析療法。(通院も月1回程度必要)
当院では腎不全にならないような予防、そしてなってしまった方への治療を包括的に行っております。
血管アクセスセンター
慢性腎不全の血液透析のための血管アクセス(内シャント)の修復手術、人工血管移植術、経皮的血管形成(PTA治療)を行っております。
県内でも有数の症例数であり、現在高松市から愛媛県新居浜市までの範囲の透析実施医療機関と連携し、血管アクセスに関する治療を行っております。
対象となる疾患は、内シャントの閉塞・狭窄、穿刺部瘤、シャントや人工血管の感染、人工血管の閉塞・狭窄、シャント作成困難、穿刺困難、止血困難、透析回路再循環、過剰血流による心付加の増大など、ほぼ血管アクセスに関係しております。
シャントのトラブルは急に起きることが多いことや、透析治療を欠かすことのできない患者さんの要望にお応えするため、当院では緊急の対応も行っております。急なご要望にもできる限る対応しておりますので、初めての方でも遠慮無くご相談ください。
なお、セントジュードメディカル社よりエイトリアム社製E-PTFE人工血管の国内での使用本数が2010年度日本で3位ということで表彰されました。また2012年には、人工血管メーカーのグッドマンから透析専用のソラテックポリウレタン人工血管の移植件数が多いことを評価され、感謝状をいただきました。
これは当院の手術件数がいかに多いかを示しております。
当院では、シャント作成困難と診断され、やむを得ず透析用長期留置カテーテルを設置されて維持透析を継続されている患者さんに対しても、静脈造影を実施して血管の状態を把握し、手術用顕微鏡を用いることで、かなり狭小な血管についても縫合を実施し、いままでに内シャントや人工血管内シャントを設置して、カテーテルを離脱できた患者さんが複数おられます。ご相談をお受けしております。
当センターの手術実績(血管アクセス手術)
年間手術件数 | |
2016 年 | 125 |
2017 年 | 92 |
2018 年 | 105 |
2019 年 | 67 |
2020 年 | 49 |
2021 年 | 80 |
血管アクセス手術実績