呼吸器内科
『呼吸器』を専門に扱う診療科で、具体的には呼吸の異変や肺の病気、気管支の病気などが呼吸器系の病気として扱われます。
咳、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断・治療などがあります。
また、呼吸の要である「肺」の病気には、肺炎、肺結核、肺がんなどがあります。
その他、睡眠時無呼吸の診察なども行っておりますので、気になる症状があればご相談ください。
多くのスタッフが連携し、不安なく受診していただけるよう体制を整えております。
●呼吸器の病気はなぜ恐いのか?
日本人の死因は「がん」「心疾患」「脳血管疾患」が上位でしたが、最近では「肺炎」が死因第3位に浮上してきました。
肺炎で亡くなる人は高齢者が多く、高齢者の肺炎のおもな原因は「肺炎球菌」の感染です。
また、近年「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の病気が注目されており、タバコの煙などに含まれる有害物質を吸い込むことで肺や気管支が障害を受ける病気です。長年タバコの煙を吸い続けると気管支や肺胞に慢性的な炎症を起こし、症状が進行するとひどい息切れによって日常生活にも支障をきたすようになります。
●呼吸器の病気はこのような検査でわかります
- 肺活量…空気を肺に出し入れする換気機能がきちんと働いているかを調べます。数値が基準値を下回る場合、気管支や肺などの呼吸器系の障害が疑われます。
- 1秒量・1秒率の検査…肺活量と同様、換気機能が正常に働いているかを調べます。気管支や肺など呼吸器系の疾患の有無を判定するのに使用します。
- 胸部X線検査…肺や気管支などの呼吸器の他、心臓や縦隔、胸膜などの病変を調べることが可能です。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、気道の閉塞などの原因で睡眠中に何回も呼吸が止まる病気です。
いびきや起床時の頭痛、日中の眠気や倦怠感などの症状があります。また、高血圧や脳卒中などの循環器疾患や、糖尿病などの合併症を引き起こすこともあります。日中の眠気のために、交通事故や産業事故などを引き起こす可能性があることから、患者さんの症状にあわせた適切な検査と治療が必要です。
《合併症について》
睡眠時無呼吸症候群はよく氷山にたとえられることがあります。
症状として見えるものは「いびき・無呼吸」しかありませんが、「大したことない」と放っておくと、その下には、高血圧・心臓病・脳卒中・糖尿病といった生活習慣病を引き起こす危険性が潜んでいます。
《検査について》
睡眠時無呼吸症候群の原因や重症度を調べたり、治療方法や処方を決定するためには十分な検査が必要です。
在宅で行える簡便な方法もありますが、一般的には入院して色々な電極やセンターなどの検査端子を身体に取り付けて眠り、
昏睡状態を調べる『ポリソムノグラフィー(PSG)』という検査を行います。
●PSG検査とは
睡眠時無呼吸症候群の原因や重症度を調べたり、治療方法などを決定するためには十分な検査が必要です。睡眠ポリグラフィー検査は、睡眠の状態を全体的に調べる検査です。
入院していただいて、脳波や心電図、胸部の動き、血中の酸素量などの検査端子を身体に取り付けて一晩寝ていただきます。痛みはほどんどありません。
《治療について》
中等~重症睡眠時無呼吸症候群には、CPAP療法が治療の第一選択といわれています。
軽症~中等症には他の治療法が選択される場合もあります。
●生活習慣の改善(減量、禁煙、禁酒、睡眠薬服用の減量など)
●nCPAP 経鼻的持続陽圧呼吸法
●口腔内装具(マウスピースなど)
●外科的療法
●治療するとどのような利点があるのか
睡眠時無呼吸症候群を治療すると、日中の眠気や倦怠感だけでなく、睡眠時無呼吸症候群による合併症を予防したり改善したりすることが可能です。
しかしながらその治療法は、単に薬を服用するだけで治療できるものではありません。また、睡眠時無呼吸症候群の重症度や患者さんの症状に応じた治療が必要になります。
《睡眠時無呼吸検査(PSG)で入院される方へ》
●検査の流れ
【検査概要】※入院検査1泊2日
〔検査時間〕検査は20時過ぎに開始します。指定された日時に1階受付までお越しください。
〔検査前に〕夕飯や入浴はすませておいてください。アルコールの摂取はお控えください。
- 問診・説明
- PSG検査
- (入眠~起床)
- 検査終了後
- 5時~5時30分 検査終了後、シャワーをご希望の方は事前にお申し出ください。
- 退院
- 終了後はすぐに退院できます。
《診療時間・受診方法》
※まずはお気軽に電話でお問い合わせください。
TEL:0875-52-2215
(ご来院の際には必ず健康保険証をお持ちください。)
《診療費用について》
※詳細は電話にてお問い合わせください。
個室入院料を含め、1泊2日の総額で健康保険3割負担の方で35,000円程度、1割負担の方で15,000円程度になります。